[中国] 1年半で公開じゃなかったの?

中国に特許出願すると、原則として出願日から18カ月で公開される
優先権主張出願の場合は基礎出願日から18ヶ月で公開、と覚えました。
ところが実態はそうでもないようで・・・

今年第一四半期の中国特許公開状況

まずはこのデータを見てください。
最も早い基礎出願日から、優先権主張しない場合は出願日から
何ヶ月で公開されるか、
2019年1月~3月に公開された446,334件について調べたものです。

意外にも、
約4分の3が出願(優先日)から半年で公開される

さらに、約4分の1が出願から1~3か月の間に公開されます。
ちなみに、日本と台湾では図のように

出願から18か月を過ぎてからほとんどが公開されます。
日本公開で24か月以降が多いのは再公表特許を含むからです。
普通こんな構成になると思うので、中国の特殊性が浮き彫りになりました。

出願から公開までの時期は年々早くなっている

2009年の第一四半期からこれまでの推移です。

3-6か月の緑を見ると分かりやすいですが、年々公開までの時期が短くなっていることがわかります。
そういえば、中国では公開後に実態審査が始まるのでした。

権利化を急いだ結果なのか?

では、中国の出願(優先日)から登録までの期間の推移を見てみましょう。

このように、全体の8割以上が出願から2年以上かけて権利化に至っています。
また、特許公開と異なり、登録は2013年3Q以降、期間が徐々に長くなっている(期間が長い割合が増加)傾向が見られます。
なので、権利化を急いだために早期公開する、と言い切れないのが実情です。

ちなみに、2016年4Qに権利化までの期間が長くなり、2017年1Qにその反動が見られるのは、実態審査の厳格化によるものではないかと考えられています。
そういえば、特許公開公報発行までの期間のグラフで、2018年1Q の1-3か月がほぼなくなっているのは形式審査の厳格化の影響と考えています。

最高記録

このデータは公報が発行される日ごとに出願(優先日)からの期間を区切って集計したものです。
これまでの特許公開数の最高記録は、2017年5月31日の84,037件です。
すごい、すごすぎる・・・

アジア特許情報研究会 西尾 潤